思春期お絵描きブログ

趣味で小説やイラストを投稿させていただきます。<(_ _)>

不法侵入!5「回想!」

電気なしの生活も今日で3日目だ。相変わらず部屋の嫌な異臭は消えなくてまいってる。部屋はほぼ真っ暗!
スマホの充電は店長の川田さんに事情を話したらすんなりオッケーしてくれた!
電池式携帯用の充電器もすすめられたけど、今へんに、無駄遣いしちゃうのもなんだかな~って!(-_-)
流石に給料の前借りまでは、図々しくて言えなかった。水道とガスはいつ止まるかわからないけどどうせなら月末にまとめて払ったほうが効率がいいかなって!(僕の少ない貯金で!( ノД`)グスン)
 本当は新しいアパートとか探したかったけど、半年契約しちゃったし、昨日電話したら両親から自分で決めた部屋なんだからって勝手に別の家にかわっても家賃は払わないって脅されて(;´д`)トホホ…!
好きでかわりたい訳じゃないんだけどね!最初から家賃も払ってくれたんなら遠慮しなくて、もっと立派なとこ選べばよかった。ついでに、ガスや電気代も全部払ってよ!
いきなり自立しろとか追い出されたわけだしさ!もう、めっちゃくちゃ!(-_-)
僕なりに気を使って安い所見つけたのに!家賃月8000円ならかなりいいなと思ったけど、住んでみたらかなりがたついていて住み心地悪かった。結構な長い坂道の上で、のぼりおりが不便だったのも安さの原因かも!見晴らしはいいのに!(坂道の傾斜とゆうか(勾配坂)こうばい)だね!角度が滝をのぼるみたいな感じ!大げさかな!いや大げさじゃないよ!この辺の坂道本当に死ぬほどつらい!(>_<)
てか、事故物件じゃないって聞いたけど、変な臭いとか気配、最近めっちゃ感じるし。


だからほとんどご飯食べたら2階に避難してるよ。毎日がカップラーメン。長い時間台所いたくないし、正直ばてる!1階より臭いはましだし窓も開けられる。7月の暑さはすごいけど、木が周りにあるせいか朝方はひんやりして気持ち良い!けど、2階は後からつくったのかほとんど屋根裏部屋みたいな感じで天井もじゃっかんだけど低い!
そんな事考えて夜が深まるうちに、ピコンとスマホのラインが光った。相手は3つ年上のたった一人の兄弟、東京にいる兄の晃博(あきひろ)からだった。「新生活楽しんでるかあ?(笑)何かあったら連絡しろよ〜!」兄貴らしいその言葉の文章に正幸は久しぶりに笑みをこぼした。とっさに涙腺が緩んで返事を返そうとスマホを持ったら、それを邪魔するかのように、充電切れのマークが出た。正幸はため息を漏らし背後の壁に持たれ「ついてないなあ、もお!(>_<)」とボソっとつぶやいて薄いシーツをお腹におおい、眠りにおち始めた。


が…瞬間、下の部屋から「ガタン」と怪しげな音がした。「ん?Σ(◎_◎;)」正幸もびくっとしてすぐに目が覚め、ガサガサとさらに下からひびいてくる怪な音に息をのんだ!

不法侵入!4「不満と愚痴!」

この状態じゃ、時期に水道やガスも使えなくなるだろうな!かけ持ちで働くのも微妙な感じで今は中々考えられなくて!今日もだいぶへとへとに働いたせいか考える気力がうせてるせいかな!
店長の川田さん、根は良い人なんだけどちゃっかり地味にこき使ってきたりするからね!(-_-)
今日も店の商品の入れ替えの時、川田さんは菓子パンとか弁当とかそんなに重くない箱ばっか運んでて、僕は醤油やボトルに缶詰とか身体に負担になるものばかり、頼まれてしかも閉店間際にはじめるから帰る時間まで伸びるしさ!
それなのに川田さん涼しい顔して「やっぱ二人でやると早いな!」って、いやいや店長も重いやつも運んでくださいよって話しだよ!まあ、いつもそんなに忙しくなく楽させて貰ってるし、やっぱ仕事だから文句言えないよね!それに僕は、もともとはっきりしゃべる性格じゃないし、だから残業代出るのかどうかも聞けなかった。時給は950円。ああ、だめだ!なんか僕、疲れてると人の嫌な部分しか見えなくなっちゃうみたいなんだよね!(-_-)
結局何が言いたいかと言うと電気や水道代とか毎月払っていけるかどうか心配ってことなんだけど!
でも流行っていないお客も少ない今のコンビニでいつまで続けて働けるかどうか!?とりあえずお金が必要で働き始めたけど・・・。しかもバイトほぼ生まれて初めてだよ。この年になって、情けないよね~!(>_<)
もとは、町内の市場としてあった店らしいんだけど昔よりお客がどんどん減っていってそのまま閉めてしまうことになって、でも店をつぶすのもったいないからって、その延長で今のコンビニになったそうだ。だからちょうど何か働いてみたいと引っ越してきてから、ぶらぶらとこの辺を歩いていたら入口の窓ガラスに募集の張り紙がしてあったのが運で中にいた川田店長に声をかけて働かせてもらえることになった。ちょうど前の人がやめて店長ひとりだから誰か従業員が欲しかったらしい。けど、御客もほとんどいないからいつ閉めてもおかしくないよと川田店長から毎回呪文のように言われていた。
幸い引っ越してきてから、スマホ代は連絡とるの大変だからって母たちが払ってくれるみたいなんだけど…!
って、やばい、電気止められたら充電できないじゃん!Σ(゚Д゚)


いろいろ動揺している正幸、不運はまだまだはじまったばかりのようです。

不法侵入!3「吐き気!」

正幸が働いているコンビニは駅からちょっと離れている小さなお店で目立たないせいか日常的にあまりお客の出入りはすごく少ない。つまりバタバタする様子はほとんどなく、暇なときは眼鏡のおおらかな4,50代後半くらいの男の店長から、座って雑誌でも読んでて良いよと言われるくらい楽なのだ。バイト時間が9時から夕方6時、コンビニと言われているけど閉店もあって普通のスーパーの感じだ。夜は流石に人がほとんど来ないかららしい。


でも、今日は久しぶりに商品の入れ替えが多くて、店長の川田さんとふたり賞味期限近い、食品なんかを夢中でチェックしてたせいか、閉店時間が30分くらい遅くなってしまった。初めてまともに仕事をしたような感じだ。詳しいことは後で話すけど、だから今日は特に疲れていて、帰ったらゆっくりしたかったのにわけのわからない現象のせいでちっともやすまらない!


相変わらず嫌なにおいがしつこく充満してるけど、何とか部屋に上がり夕飯を食べようと奥の台所の土間にあるガスコンロでやかんに火をつけ小窓を開けて、カップ麺にお湯をそそいだ。薄暗くてついでに部屋のあかりのスイッチを押すが入らなかった。
これも変な怪奇現象かと思ったがたぶん7月に入ってから電気代を払ってなかったのが原因だとわかった。ここに引っ越してきてからもう1ヶ月半ちょっと!両親から家賃以外は極力自分で払うように努力しろと言われていたのだ。


正幸「お金はともかく、実家に電話したら扇風機くらい送ってくれねえかな!(;´д`)あちい~!」


汗だくのシャツを替えて、むなしく暗がりの中に座り、カップ麺の香りと混ざった部屋の香りに吐きけを覚えながら正幸は、眉間にしわを寄せて減っていってしまう、貯金の残りを頭に浮かべてため息をもらした。