ワタリドリのブログ

趣味で小説やイラストを投稿させていきます。

それでも太陽は赤く染まる!第17回「こもれびの姉弟!」

危機一髪早朝のオーブントースター爆発騒ぎでひやひやさせられた、ひとしたち姉弟。桜の並木道を歩きながら美穂の不満の口調は止まりません。


第17回「こもれびの姉弟!」


早朝のオーブントースターの事件から無事何事もなく家を出る事が出来た、ひとしと美穂。
住宅街の桜並木をひとしは自転車を引きながら徒歩の美穂と一緒に黙々と歩いている様子。また再び姉弟げんかが勃発しているようです。


美穂、イライラの速足で腕時計の針を目で追いながらひとしに吐き捨てるように・・・。


美穂
「ったく、なんで気をつけてちゃんと見とかないのよ!(#⊳Д⊲)あのまま火事にでもなってたらえらい騒ぎだったかもしれないのよ。お父さんにも言われてたんでしょ。言われた事はきちんと自覚もちなさいよ。小学生のガキじゃないんだから!おかげで出るのがぎりぎりになっちゃったでしょ!新入社員も多いのに、遅刻なんてかっこ悪いじゃない。」


嫌味たらしくさらに足速になる美穂、時計を何度もチラ見しながらひとしに言いたい放題です。(-_-)


美穂
「もう利用者の送迎バスが出てるころだわ。あたしは今日は事務担当だからいいけど・・・。一緒につく子もまだ事務経験がお互い日も浅いし心配なのよ。愚痴っぽいとこあるから本当何言われるか。カンファレンスまでに間に合わなかったらあんたのせいよ!聞いてるの!(#⊳Д⊲)」


ひとし、何かを考え事をしていたのか、少しびくびくした慌てたような表情で美穂に言い訳するように・・・。


ひとし
「う、うるさいなあ、ちょっと黙っててよ!こっちはまださっきのオーブンのトラウマが残ってるんだよ。心臓バクバクしてるし!なんせ僕の目の前で爆発したんだから!死ぬかと思ったよ・・・本当。\(◎o◎)/!」


美穂、冷ややかな視線をひとしに向けるように・・・。


美穂
「何よ!自業自得でしょそんなの!あんたがしっかり気配りしてれば防げた事なんだし、それにそんなしょうもない事故、世の中から見れば日常茶飯事なんだろうし、いちいちかんしょうに浸ってたらきりがないわ!時間は待ってはくれないんだから!」


ひとし、少しムッとして・・・。


ひとし
「なんだよ、さっきは一緒になってびびってたくせに!\(`〇´)/料理される前のにわとりみたいな雄叫びあげちゃってさ。本当。調子いいんだから。それよりもあのまま台所掃除もしないで出てきちゃって、また母さんに帰ったら何言われるか。床中真っ黒けだったじゃん。おまけに母さんのぶんの食パンまで焼かずにさらえちゃったし・・・。」


美穂、相変わらず不満の表情を崩さずに・・・。


美穂
「仕方ないでしょ!(⊳Д⊲)パンが燃えて全部炭になっちゃったんだから。こっちは遊んでるお母さんと違って仕事があるし、食べなきゃ頭が回らないじゃない。あんたはどの道回らないでしょうけど。気になるんだったらあんたが帰って掃除すれば・・・。」


むすっと何も言い返せないでいるひとしに美穂はさらに続けて・・・。


美穂
「お母さんだったら、どっかに買いだめで溜めたカップ麺があるからだいじょうぶよ!爆音聞いても起きてこない図太い人なんだから、掃除もテレビ見ながらゆっくりすればいいのよ。あたしもカップ麺にしようかと思ったけどさすがにあの状況でお母さん起こすのもやっかいだったし。まあ、しかられるのはどの道、先に帰るあんただからいいけど。あたしは今日も施設行事の花見の打ち合わせとかで遅くなりそうだし。この忙しいのに朝っぱらから迷惑かけたんだからそのぐらいの責任は当然でしょ。( ̄д ̄)」


自分勝手な姉の言い論に心の不満がつい口から飛び出すひとし・・・。


ひとし
「ずっるいな~!\(⊳〇⊲)/もともとは全部お姉ちゃんがもたもた洗面所に立てこもってたのが原因なのに。似合わないパーマなんかかけちゃって、あげくに僕にトイレ我慢出来なきゃ漏らしちゃえなんて無茶苦茶なこと言っといて。」


美穂、開き直って・・・。


美穂
「せっかくあのままオーブンの爆発で漏らしてたら大声で笑ってやったのに、あんたって馬鹿な所で意外としぶといのよね。てゆーかこれはパーマじゃなくてただのヘアースプレーよ。あんたももうちょっと考えて物言わないと学校でいい笑いものよ。まあもうとっくに恥さらしてるけど。( ̄д ̄)」


ひとし、さらにふまんげにイラっとして・・・。


ひとし
「お姉ちゃんてやっぱ、そうとうひねくれてるよね。思いやりも足りないし、彼氏からふられるのもわかるわけだよ。!\(`〇´)/」


美穂、触れられたくない話題をされてかカチンと・・・。


美穂
「うるさいわね!漏らしちゃえなんて冗談に決まってるでしょ!過ぎた事いつまでも根に持ってんじゃないわよ、男のくずが!(#⊳Д⊲)中2になっても魚以外好きになったこともないオタクのあんたが、いっちょ前にませた事いってんじゃないわよ。」


美穂、大声でしゃべりながら急に何か思い出したようにその場に立ち止まると、手提げかばんの中を探り出して・・・ようやく見つけた携帯を手にしてため息を漏らすと独り言のように・・・。


美穂
「やっぱり・・・。あんたとのくだらないおしゃべりのせいで、夕べは携帯の充電すっかり忘れてたわ・・・。しばらく使いすぎで反応悪かったから急いで充電しとこうと思ったのにどうしてくれんのよ、本当信じらんない。いそがなきゃ送れちゃうし、もう。(>_<)」


まるで施設の利用者の方の前で披露してるみたいな役者のような怒りとあどけない姉の芝居じみた表情にひとしは朝からうんざりしてたぶん、外だし、真夜中じゃないので遠慮なく言い返す。


ひとし
「はああ、無駄話しして夜中じゅうさんざん振り回したのはそっちじゃないか!\(⊳〇⊲)/僕が気い使って仏心でなにも言い返さないのをいいことにどんどんつけあがっちゃってさ!そんなに遅刻が怖けりゃお姉ちゃんも自転車に乗れるようになればいい話しじゃんか。今は補助輪つきの自転車だってあるんだから、即問題解決だよそんなあほくさい悩みなんか。ダイエットで歩きたいのはなんとなく分かるけどさ!\(`〇´)/」


まるで小ばかにしたようなひとしの態度に心の炎に怒りが増す美穂・・・。


美穂
「あたしは、乗れないんじゃなくて乗られないのよ!(#⊳Д⊲)もし道路なんかでペダルこいでた時発作が起きたりしたらそこで全部おしまいじゃないあたしの人生。通ってる病院の知り合いでも乗ってるときにてんかん事故で亡くなってる人何人もいるのよ。」


ひとしの小生意気な表情が一気にビクッと冷めていく様子を腹立たしげに、恨めしそうににらみつけながら再び歩き始める。


美穂
「それにあんたには話してなかったけどあたし高校通ってたとき自転車乗ってて意識失ないかけた事あるのよ!それも坂道で、道路向こうの壁にもろ自転車ごとぶち当たったわ。たまたま車が走ってなくて電柱があったその場所がごみ捨て場だったからよかったけど。ちょうどその日がごみの日だったらしくて上手くゴミの山のクッションに突っ込んで助かったの!(-_-)」


美穂、ひとしの反応もお構いなしに速足で歩きながらやけになってしゃべる続ける。姉のペースに飲まれてついて行く事しか出来ないひとし。


美穂
「通りすがりの小学生とか出勤途中の人とかが怪しげに観察してるところあたしは必死でよろめいて立ちあがったりしてすごくみじめだった。中にはにやついてる学生の男なんかもいたわ。スカートまくれてパンツ丸見えだったから、蹴っ飛ばしてやりたかったわ!ってそんな事はどうでもいいけど・・・。とにかく危うく死にかけたって話よ!(-_-)」


ひとし、だいぶあっけにとられて・・・。


ひとし
「き、聞いてないよそんな話し!なんで言わないのさ\(◎o◎)/!てか、お姉ちゃん自転車乗れたんだ!」


美穂、のんきなひとしの反応に、面倒くさそうに・・・。


美穂
「あこがれだったからね、自転車通学って。お母さんたちには駄目だっていわれてたけど・・・。通ってた高校の友達でおニューの自転車買うから譲ってくれるって子がいて、こっそり帰りに河原とかに寄って練習してたのよ!(-_-)ひざじゅうあざだらけになったけど持ってた体操のジャージでかくしてね。さんざん通ってく人たちに笑われたりはしたけど、そんなの夢中になってペダルこいでたからぜんぜん気にならなかった!( ̄д ̄)」


そんな姉の言い方にまた小ばかにしたように・・・。


ひとし
「へ~プライドが高いお姉ちゃんには想像できない事だね。\(◎o◎)/!まあ強がって教えてくれなかったのは何となくそのせいだからってのは分かるけどさ。」


負けず嫌いなせいか、ひとしが何か言う度、頭に血がのぼる美穂・・・。


美穂
「うるさいわねいちいち!(#⊳Д⊲)本当はお母さんたちにも黙ってるはずだったけど、さすがにその日は身体中が生ごみ臭くて学校さぼっちゃたから、お節介の担任が家に電話してきたのよ。さんざんお父さんにまで小言いわれて、本当恥ずかしいったらないわ。自転車も結局前かごとタイヤが壊れて処分させられっちゃったし。そのおかげで命拾いは出来たけど踏んだり蹴ったりよ!(#⊳Д⊲)」


ひとし、調子に乗ってテンションあがって・・・。


ひとし
「ハハ、学校の先生が電話ってぼくと同じじゃん。(^^)お姉ちゃんも案外普通に人間なんだってなんか安心しちゃった。\(^o^)/」


美穂、そんなひとしにお気楽な顔にイラっときて・・・。


美穂
「一緒にしないでよ!(#⊳Д⊲)バカでお気楽なあんたなんかと比べられちゃたまんないわよ。ああもう嫌だ!やっぱりあんたになんか話すんじゃなかった。どうせふざけて面白がる事わかってたし。勝手にゴミに埋もれて死にかけた、発作持ちの姉だって笑って言いふらせばいいでしょ。どの道友達すらいないから言いふらす相手なんかいないでしょうけど・・・!(⊳Д⊲)」


ムキになるひとし・・・。


ひとし
「なんだよ、母さんと同じような事言わないでよ。笑うわけないじゃないか!病気の事なんだし!\(`〇´)/そこまであほじゃないよ僕は!お姉ちゃんの事どれだけいつも心配してると思ってるんだよ。感謝して欲しいくらいだよ。!\(⊳〇⊲)/」


美穂、軽蔑そうな視線でひとしの心をさすように・・・


美穂
「どうだかね~!( ̄д ̄)小さいころよく公園に行ったときとかあたしが発作で倒れ込んで漏らしてた時、あんた笑ってたでしょ!他のガキどもと一緒になってあほずらしてさ・・・。ちょっと自分が障害ないからって見下したみたいに!ほんと、なんて憎たらしい弟だって思ったわよ!\(⊳Д⊲)/おかげであの時のくつじょくが頭に焼き付いて離れないのよ!胸張って心配する自信あるっていうなら、責任もって姉孝行して償いなさいよ。えっ!(#⊳Д⊲)」


ひとし、姉に押され罪悪感もあってか急に弱気になって話しから逃げるような情けない声に変わり・・・。皮肉笑いで・・・。


ひとし
「そ、そんなのまだ僕が右も左もわからなかった時の話しだよ・・・。(#^ω^)それに僕もあの時のお姉ちゃんが見せた怒り狂ったような鋭い視線がいまだに焼き付いてるようなきがする!\(>_<)/」


美穂、図に乗りすぎるそんなひとしの反省したような反応に満足してか・・・。


美穂
「まあ、今となっちゃどうでもいい戯言のような思い出だけどさ。あんたは今になってもたわけのまんまなわけだし。おかげで免疫ついたってゆうか、あれからくだらない連中にどんなに見下されようがもう痛くもかゆくもないわ。!\(⊳▽⊲)/ていうか、あほ相手に本気になって切れてたあたしが恥ずかしい。」


再び、ムキになるひとし・・・。


ひとし
「なんか馬鹿にしてるでしょ、それ絶対!\(⊳〇⊲)/自分が持病もちだからって棚に上げてひがんじゃってさ。お姉ちゃんだって頭の中、ぜんぜん子供の頃のまんまじゃないか!まるっきり成長してない!」


美穂、もうひとしの嫌味も届かない。いつのまにか開き直ったような明るい表情に変わって・・・。


美穂
「よし、頑張って速足で歩いたおかげでなんとかいつも通りに着けそうだわ。携帯は反応ほとんど死んじゃったみたいだけど。一日くらいなんとかなるでしょ!\(⊳▽⊲)/」


ひとし
「(聞いてない・・・!)(-_-)」


ひとし、調子のいい美穂にあきれてもう何も言わずふてくされて恨めしそうに見つめているといつのまにか美穂がだいぶ気分を取り戻したような笑みに変わって・・・。
美穂
「まあ、なにはともあれあたしにはあたしの生き方があるのよ。(*^_^*)あんたもせっかく昨日やりたい事決意したんだから、頑張ってともだちつくりなさいよね。生涯、友達ひとりいるのといないのとじゃ、やっぱりいた方がいいに決まってるんだから・・・。」


ひとし、少し照れてるのかいじけてるような顔をして・・・。


ひとし
「わかってるよ、そんな事・・・!\(`〇´)/」


美穂
「あたしも高校の時に出来た友達とは忙しくなってお互いにだいぶ離れちゃったけど、あの子なりに一生懸命がんばってるんだろうなって時々思い出したりしてエネルギー貰ったりしてる。(*^^*)だからあたしも全力で今の職場の彼氏にもっと近づけるように頑張らないと。いつどうなっちゃうか分からない持病もちの人生だったらなおさらね・・・。(*^_^*)」


姉の穏やかな笑みにしだいにゆっくりと高ぶっていた興奮と苛立ちがおさまって行くひとし。姉はやはりどこまで行っても自分の姉なのだと何だか不思議な気持ちを感じていた。


沢山の彩られた桜並木のすきまからいつのまにかほのかで暖かい木漏れ日の光りがふいに見上げたひとしと美穂の姉弟の身体をやさしく照らすように包み込んでくれていた。


心地よいそよ風と共にどこかから小鳥の透き通るようなさえずりのねいろが聞こえてくる。


そんな和みの空気に浸っていると、突然美穂が歩行者の見える歩道の方に何か気づいてか裏返ったような声で・・・。


美穂
「う、うそあいつ・・・\(◎Д◎)/!ま~た新入りの女子社員たちとじゃれあってる!\(⊳Д⊲)/」


怒りの生命が燃え上がった姉の視線の先には数名のつるんだ若い男女が楽しそうに地下鉄の外の歩道を歩いている。とはいっても男は1人だけど。


ひとしも姉のただならぬいきどおりにあわてて振り返って・・・。


ひとし
「な、なに?あの人お姉ちゃんの彼氏?\(◎o◎)/!クリスマスの発作で公園でベンチに置き去りにされたって言ってた。」


ひとしの品のない言い方に美穂は反射的にグーのこぶしで頭をこずくと・・・。
ひとし
「ぎゃあ~。(痛い。)\(☆Д☆)/!」


美穂
「じゃあ、あたし行くから!\(⊳〇⊲)/あんたもぼけっとしてないで、早く歯医者に行かないと習字の時間、間に合わないわよ!」


美穂は顔を真っ赤にしながらそう言うと、急いで彼氏やみんなの背中を追いかけていった。ひとしにはあまり見せたことのないような緊張気味な姉の表情に小突かれた頭をさすりながらひとしは姉を見守るように向かう先の男の後ろ姿に再び目をうつす。


ちらりと、話してる彼女たちに振り向く横顔。
茶髪で背が高くて、鼻の下を伸ばしたような頼りなくも、あどけない表情。めがねをかけているせいか少し父の面影ににているような感じがした。


心地よい透き通るような香りの風が桜の木々になびくように、再びひとしの身体を後ろからやさしく抱きしめた。

それでも太陽は赤く染まる!第16回「土曜日の朝!」

イラスト小説「それでも太陽は赤く染まる!」の続きです。今回は第2章開始と言う事でカラーの水彩画の絵の具にチャレンジしてみました。小学生以来、あまり使ってこなかったのでにじんだりと苦戦しましたがなんとか無事塗り終わりました。


ひとし、朝っぱらから寝ぐせ立っています。皆様、今後ともひとし共々よろしくお願いいたします。<(_ _)>


第16回「土曜日の朝!」


昨夜遅くに帰宅した姉の職場での恋愛トラブルのいざこざ話しに、つい首を突っ込み巻き込まれて寝不足気味のひとし。(-_-)zzz


職場ついでの姉に早朝にたたき起こされたひとしは不機嫌そうな顔つきです。
学校休みの土曜日は10時からそろばんと同じ学習塾で習字の習い事があるので出来ればそれまではゆっくりと眠っていたいのがひとしの希望なのだが・・・。


そろばんの荒川先生は教員免許や珠算暗算検定、様々な資格も沢山持っていて、そろばん、習字、小中の各教科の学習等幅広く教えていた。
月、水、金はそろばん、土曜はお習字とひとしが習字にも通っている理由はただ、ふたつ以上習えば塾の授業料が割引で安くなるからという母の絹代のせこい考えが大幅にあってどちらかと言えばそろばんも含めて通わされているという感覚がひとしには強かった。


けどそのおかげもあって後輩のさやかとも出会えて仲良くなれたわけでもあるので、今となってはまんざら嫌な事ばかりじゃなかったと後悔はあまりしていないよ様子だ。小5の頃からずっと通い続けてそれなりに他校の生徒とも気さくに話せるようになったひとし。ただ、そろばんの試験は級が上がるたびに何度もすべったりしてそのつど絹代に試験料がもったいないとどやされる事はしょっちゅうで神経をすり減らす出来事は避けたいと落ちた通知は学校のテストと同じように隠してばかりいてごまかしていた。
どのみち最後はしかられるのだが・・・。ひぃ~!(>_<)


窓の外は珍しく雲ひとつない、てっかてかの青空がまぶしいのに、ひとしは訳ありで夜中に平らげた湯豆腐とポン酢の味が口の中で微妙に感覚が残っていて食欲がそんなになかった。


台所ではすでに着替えて朝食を食べ終えていた父親の邦久がコーヒーカップをテーブルにソファーでくつろぎながらテレビをみていた。昨日、あんなに飲んでたのに二日酔いはなさそう・・・。さすが、強いな!(-_-)


邦久、あくびをして台所にやってきたひとしに気づくと・・・。


邦久
「ひとしも食うならついでに焼くぞ!(^ω^)」


ひとしの返事も待たずに、気を利かせた邦久がすかさず袋から姉の分と合わせ食パンを2枚取り出すとまだかすかに熱の残った白い小型式のオーブントースターの中に並べる・・・。


邦久、いつもの穏やかなあどけた口調で・・・。


邦久
「トースター最近調子悪いで、ちゃんと焦がつかさんように見とれよ!チンゆう前に焦げるかもしれんで!\(^o^)/」
そう言い残してひと足早く仕事にさっそうと出かけていった。


父の床屋の職場は最近まで近所の20分くらいで自転車で行ける距離の所にあったのだが、一緒に働いていた相方の店長が近頃突然、燃え尽き症候群といういわゆる現代の流行り病の病気にかかってしまったらしく店を開けて継続して行く事が困難になり仕方なく邦久は店長の知り合いのいるという金山の方にある床屋まで通わなければいかなくなった。


気さくな性格でもあった邦久はひとしと違って接客好きな所もあり顔なじみなって会いに来る常連客も多かったのだが店長である社長がかなりうつ状態の症状も激しかったためどうしても邦久ひとりに任せる事は出来ないから閉めるとかたくなに聞かなかったそうだ。((+_+))


金山の店舗には駐車場もなく、最初は(;´д`)トホホと電車通勤に慣れてなかった邦久だったが今はだいぶ早起きも慣れて余裕な表情が目立ってきた。


ただ、今の職場では駅近の周辺のせいか客の出入りが激しくて他の何人かの従業員さんと一緒に慌ただしい毎日だと夜ビールを飲んではあか抜けた顔でぼやいている今日この頃。もちろん家族に対して絹代達のように不機嫌な顔でいばらない所はひとしもすごく尊敬している。


ひとしが目をこすりながら洗面所で一生懸命身支度をしている美穂が出てくるのをあくびをしながら待つようにソファーに座り込むと、台所には熱気あふれるオーブントースターのタイマー音とテレビのニュースキャスターのアナウンサーの声だけが静かな部屋に響いていた。


我が家では、ずぼらな母の絹代が朝は寝ていて朝ごはんもほとんど準備することもないのが日っかになっているせいか邦久も姉の美穂も必然とご飯の用意をする手際が良かった。
とは言っても、慌ただしい朝、食パンを焼いて夕べに残ったおかず、なければ、フライパンでウインナーをサラダ油で軽く炒めるていどの朝食なので、決してゴージャスというわけではない。これはたとえ母の絹代が起きていたとしても家事嫌いな事もあり同じような軽食、あるいはそれ以下になってしまうのが目にみえてているのだが・・・。お恥ずかしい。((+_+))


父の飲みかけのコーヒーカップを眺めながらフウ~ッとソファーにもたれて一息つくひとし。


働き出して好きな人が出来てからか、美穂は急に髪型などの身だしなみに意識をして時間をかけだした。


ひとしがパジャマ姿のままで冷えたのか急にそわそわしだすと、洗面所からようやく顔を洗い流すような水の流れる音が聞こえてきた。トイレと共同になっている住宅上の洗面所の造りのせいもありこうゆう時、待たされる方は本当に嫌だとひとしはいつも度々不満をもらしていた。


すると、ひとしのそんな状況にもかかわらず洗面所からの洗い流す水の音と一緒に美穂の声が・・・。美穂、泡だらけの顔を少しずつ鏡を見ながら水をかけるように・・・。


美穂
「ひとし、あんたそういえば、定期検診のはがきが来てなかったっけ?3月の終わりごろに・・・。\(・o・)/」


ひとし、少し不機嫌なおおきめの声で・・・。


ひとし
「うん?(-_-メ)」


気にせず洗面所の中からマイペースにしゃべり続ける美穂・・・。


美穂
「あんたの行ってる中野歯科ってヤブだけど確か土曜日は午前中だけやっていたでしょ!( ̄д ̄)」


ひとし、さらにトイレが近くなり眉間にしわを寄せ出して・・・。


ひとし
「そうだっけ!(`〇´)」


美穂、タオルで顔を拭くと、次は鏡大を開いて中からパーマを取り出して。


美穂
「せっかく早起きしたんだし、習字の前についでに行って来たら?あそこめずらしく予約とかいらないから気軽に出入りもしやすいでしょ。利用者も年配の人が、平日ちらほら見かけるくらいで少ないし。まあ、ヤブだから仕方ないのかもしれないけど・・・。( ̄д ̄)」


ひとし、ひとし足をガタガタと床をならしてしびれを切らしだしたような少し大きな口調で・・・。


ひとし
「最近はなんか息子さんがあとを継ぎ出して繁盛しだしたってお母さんが言ってたよ。(`〇´)パートの綺麗な女の助手さんもいるって・・・。」


美穂、マイペースをやめずパーマのえきすを指で髪を丁寧にしけらせながら。


美穂
「そうなの?(◎o◎)!だったらなおさら早くみてもらいなさいよ!あんた甘いもん好きだし歯磨きも適当であんま磨けてないじゃん。( ̄д ̄)今は名古屋市の何とか制度っていうのがあるから小中学生は医療費がただなんでしょ!うらやましいわ。障害者手帳とかの援助を受けてるあたしが言うのもなんだけど・・・。」


ひとし、すでに怒りの興奮をため込んで何も言えない様子です・・・。


美穂
「でも、てんかんとかの精神疾患て判定がすごく難しいらしくてさ、なかなか手帳さえももらえなくて苦労してる人、うわさでも病院内でちょくちょく耳にするわ。(-_-)あたしは小さい頃から度々病院に通院して薬とかもらったりして結構恵まれている立場だったけどさ・・・。それでも薬が合わなくて何度もあの世に行かされかけた事もあったりして生きてきたってゆうか・・・。結局なんか国のお荷物って言われてるみたいで正直いい気分はしなかったな、あんまり。まあ、ひとしたちのその医療制度もなにかしらの税金で成り立ってるんだろうからどっちもどっちって感じだけどさ・・・ちょっと!聞いてる?\(゚□゚)/!」


ひとし、ついにトイレの限界がきたのかさけぶようにガンガンと地団駄を踏んで・・・。


ひとし
「うん!聞いてるよちゃんと~!\(`〇´)/どうでもいいからはやくしてよねもう!本当これだから朝お姉ちゃんに起こされるの嫌なんだよ!いっつも人の事考えないでもたもた洗面所の中立てこもってさあ~!あげくに無駄話しまで持ち掛けたりして、たいがいにして欲しいよマジで。膀胱破裂しちゃうじゃんかあ~!\(⊳〇⊲)/」


美穂、ひとしの態度に怒ったように途中やりのパーマで、まるでにわとりのとさかのような頭でドアから顔をのぞかせて・・・。


美穂
「何よ!(⊳Д⊲)怒んなくたっていいでしょ!トイレ行きたいんだったらさっさと勝手に入ればいいじゃないの!たかが、ちびりそうなぐらいでガタガタ大げさにわめいたりなんかして男らしくもない!それに、どうせ着替えのついでなんだし漏らしたってパンツの替えくらい、いくらでもあるでしょうが!(#⊳Д⊲)」


ひとし
「はあ~!\(⊳〇⊲)/なんで僕がお姉ちゃんの犠牲で、そんな恥ずかしい思いしなくちゃならないんだよ~!しょうもない事で手間ひまかけてるだけのくせしてさあ!だれも見たくないよ!そんな自己中でセットした顔や頭なんか!ったく、ちびっちゃえなんて発作持ちのお姉ちゃんと一緒にしな・・・。」


急に何かを思いとどまるかのように表情が変わったひとし・・・。


どうやら姉が、小さい頃発作がひどかった時そのたびに痙攣と一緒におしっこを漏らして周りからからかわれていた事をふいに思い出したようだ。


美穂、またマイペースに戻りパーマがけが終わった髪をくしでとぎながらイライラ顔で洗面所から出てきて・・・。


美穂
「何よ!あたしの発作が何だってのよ!関係ないでしょ今そんな話!(#⊳Д⊲)」


その顔にはこれ以上文句を言ったらしめあげるぞとばかりの鋭い視線をしていた。


変に罪悪感を感じてしまってか、それにこのまま美穂をさらに逆上させてしまうのもらちがあかないとも思ったのか、いずれにしても今はそんなことより爆発すんぜんのこの膀胱の状況をなんとかしたいのが必死だったひとしはまずは自分の身の安全をと、のどまで危うく出しかかっていた続きの「てんかん発作持ちのしょんべんちびり女が」という鬼畜発言的な言葉をぎりぎりで飲み込むように消去した。


ひとし
「もうどうだっていいよ、お姉ちゃん部屋中パーマ臭いよ!(-_-)」


ひとしはなんだか大人になったな~僕も。と、ひとり自己満足で冷静に深呼吸をするとソファーから立ち上がり速足で美穂の出てきた洗面所へと向かっていった。


・・・がその時いきなりイライラ顔だった美穂が突然何かに取り乱したように声が甲高く裏返って・・・


美穂
「ちょ、ちょっと!ひとし~!?\(☆Д☆)/!?」


姉のその異常な反応にとっさにうん?とつられるように無表情で振り向いたひとしは思わずその光景に目の前が真っ白になった。


オーブントースターの中では不気味なタイマー音と共にメラメラと炎に包まれるように燃え上がっている二枚の食パンが熱い熱いと悲鳴を上げていた。


ひとし
「わあ~!?Σ(゚Д゚)」


ひとし、とたんに尿意もモヤモヤの感情もどこかにぶっ飛んだように、目を見開いて急いでタイマーを止めようと走り出した。


が・・・ひとしの行動も虚しく次の瞬間・・・。「ボオーーーン!」とねじが弾けたような低い爆発音と共にトースターの中から熱い熱気の黒けむりがふき出した。


パンの焦げた炭のような独特な香りの塊が一瞬室内を散るように包み込んで、そして消えた。!(゚□゚)(゚〇゚)!


その光景をしばらくまるで魂を抜かれたように呆然と眺めていたひとしたちだったが、やがて「シューーーッ!」と何事もなかったかのようにトースターの湯煙りとほぼ同時に「チーーーン!」と金属系のタイマー音が切れ、部屋中が静まり返って行った。


そしていつのまにかついていたテレビがCМにかわり無音の室内に語りかけるようにわびしい声が響き渡った。


テレビⅭⅯ
「家電製品フェニックスより販売されている小型オーブントースターからの引火爆発による事故がおととい発生いたしました。いつもお買い上げいただいておられる皆様には大変深くお詫び申し上げます。被害が拡大しないうちに早急に商品の回収を心掛けております。お心当たりのあられるお方はただちにご使用を中止して・・・。」

真夏の夜の悪夢!

オリジナル小説「少年の嵐!」の挿絵用に描いたものです。
前回、大介に海に落とされてサメの餌食になりかけたトラウマのせいか、のぶおはその夜、恐ろしい夢の形となってその記憶がよみがえってきました。暗くて不気味にひんやりした海底をひたいと手持ちのライトをたよりに歩いていると身体中藻のようなものをつけた奇妙な人間たちと驚いてしりもちをついたのもつかの間、巨大な青いうみがめのようなネッシーみたいな怪物の顔と目があいそのするどい牙に恐怖で硬直して動けなくなりました。足元の黒い泥底には人の骨のような残骸でいっぱいあふれていました。