ワタリドリのブログ

趣味で小説やイラストを投稿させていきます。

それでも太陽は赤く染まる!第3回「春のぬくもり!」

新学期のクラス表をみて一安心した等(ひとし)。緊張ほぐれ気味で肩を抜いたのもつかの間、そのとき背後に優しい香水のような香りの気配がして振り向きざま肩にぽんと手を置かれた・・・。


第3回「春のぬくもり!」


ふいに肩に手を置かれて振り向くひとし。
それはなじみのある顔、同じそろばんや習字教室でいっしょになる西園寺(さいおんじ)さやかだった。今年中学1年になりひとしと同じ中学なのだ。


おしゃれ好きのさやかは明るくて人見知りのない性格のせいか気軽に声をかけてくるひとしにとっては自然体で話すことのできる、安心できる存在だ。ちょっと謎のところがあるしぐさを感じさせる彼女をひとしはとっても気に入っている。


ひとし「わっ!びっくりした。\(◎o◎)/!」
ひとしがわざとっぽく驚いてみる。


さやか「ハハハッ、今年から学校一緒だね。」


(さやか)さらさらな茶色い長の髪を風になびかせながら。
さやか「めっちゃ久しぶりじゃん。ひとし、あたしが入学式の日いなかったでしょ。探したんだよいっぱい。」


ひとし「ごめんインフルエンザでずっとうちで寝てた。」


さやか「そろばんにもぜんぜん来てなかったから、すっごい退屈だったんだよあたし。」


その言葉で心がポッとあたたかくなるひとし。自分を気にかけてくれる、必要だと言ってくれる人がいるという事は嬉しいものだ。


そうして、ひとしは思わず照れ隠しの今日この日、初めての笑顔をみせるのだ。

それでも太陽は赤く染まる!第2回「春風!」

いろんな訳ありで長いインフルエンザをこじらせて新学期に久しぶりに学校に登校してきた等(ひとし)。中2になる等がクラス替え表を眺めて1年の時のクラスより比較的穏やかなクラスメイト達が集まるクラスになれたなと一安心の様子です。クラスは2A。


第2回「春風!」


春風に舞う桜の花びらに身体をなびかせながら、緊張気味にクラス表をながめるひとし。手には汗を握っていた。
ひとし「2年A組か、今年はゆっくり過ごせそうだな。」
1年の時のクラスは居心地が悪かった。スポーツも勉強もそこそこ出来る子が多くて、いつも人付き合いが苦手で肩身の狭い思いをしていた僕になにかと意地悪をするやつらがいた。
僕もいつのまにかそれが当たり前のように慣れては行ったがやっぱり内心嫌だった。
女の子達はわりとみんな上手くやっていた様子で誰かが仲間はずれにされたりといった感じは見られなくてお昼のランチの時はみんな必ず机をくっつけて一緒に食べている様子だった。
男子はいくつかのグループに分かれていて、僕はどのグループにも上手く溶け込む事が出来ないでいた。担任の男の先生は美術の科目であまり頼りない感じがして、それでも不思議とクラスのみんなと溶け込んでいた。裏でどんな陰険ないじめがあった事も知らないで。
先生にとっては良いクラスの生徒にめぐり会えたと喜んでいたみたいだけど僕にはそんな先生の笑顔が腹立たしかったし常に素直にポーカーフェイスで笑えなかった自分がいた。
1年の頃のいろんな出来事を思い出していたひとしはふと安堵の笑みを浮かべる。憂鬱感がゆっくりとうすれて行った。

それでも太陽は赤く染まる!第1回「新学期!」

初のイラスト小説「それでも太陽は赤く染まる!」です。これからゆっくりのペースですが頑張って投稿して行きたいと考えています。版画を用いています。
皆さまこれからよろしくお願いいたします。<(_ _)>
友達もいなくて引っ込み思案な少年、等(ひとし)が中2の新学期をきっかけに初めての恋や友情に芽生えて様々な葛藤と戦いながら成長してゆく青春ラブストーリーです。


第1回「新学期!」


個性の花はみんな違う。あさがおはひまわりになることは出来ない。なる必要もない。この身に与えられた命で、今いる場所で精一杯咲いている。僕も、そんなふうに生きたいのです。


人付き合いが苦手な服部等(はっとりひとし)は仲の良い友人もおらず勉強もスポーツもとりえがなくテストはいつも学年最下位。


金魚等のえら呼吸する生き物を飼うぐらいの趣味しかなく、1年三学期の期末試験も最悪で、ヒステリックな母親にポストの底に隠していた成績順位が書かれたプリントが見つかり、大喧嘩になって、その日はまる1日、屋上で家出するように身体をまるめるように震え泣いて新学期までインフルエンザの風邪をひくことに・・・。


ヒステリックだけど家事はめんどくさがりの専業主婦の母親の(絹代、きぬよ)出しゃばりでおせっかいな理容師(床屋)の父親(邦久、くにひさ)皮肉だけど弟想いな所がある、持病のてんかん発作持ちの姉(美穂、みほ)個性的な家族の中で育った内気な少年等は今年中学2年生です。


イラストは新学期久しぶりに学校に向かう憂鬱気分気味の等(ひとし)です。クラス替えやいろんな不安を抱えながら歩く等に対して、咲き誇る桜の花びらは不思議とのどかです。